東京地方裁判所 昭和27年(ワ)6026号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
(事実と判斷)原告は被告に対し同被告振出の約束手形金の支払を求めたところ、被告は本件手形は貸金業等の取締に関する法律第五条に違反する金銭の貸付を原因とするもので、右消費貸借は公序良俗に反し無効である。原告は悪意の取得者であると抗弁した。
原告勝訴。
判決は被告の抗弁を排斥して前記法律違反の行為と雖も民法上有効であると判断しつぎのように説明している。曰く。
「貸金業等の取締に関する法律が法定の届出書を提出して届出受理書の交付を行つてはならないと規定し同法第十八条条において貸金業者でなければ貸金業をし受けた者を貸金業者と法定、その第五を以つて第五条違反者に刑罰を科すべき旨を定めているのは、主として、行政取締の必要上右のような法定の資格を取得せずして金銭貸付、その媒介を業としてなすことを禁止した法意であることは同法全体の趣旨から明かであるから所定の資格なくして業として金銭貸付等がなされた場合においてもその個々の行為自体の私法上の効力が否定さるべきいわれはない。」